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テキネコム by計画院Group



第3章-2 分析について

分析という行為は素人、一般向けではない。
という思いが先立ちますが・・・

比較、検証した結果に基づいて、何をすれば、どうなる。という結果から
こうすれば、もっと結果が生まれるのでは?
という想像も含めたものであります。

当然、根拠なし想像はコストを生み出すことになりませんが、その根拠を立証していくことで
何故、出来ない。という根拠を追求することで出来るようになっていきます。

プロフェッショナルとの違いはありますが、ぜひ、トライして欲しいと思っています。

では。本文にて


分析は詳細情報を持って、どのような購入をするかという決定行為です。

比較、検証に基づいて作り出した情報から、更に細かく情報整理をします。


例えば、機械空調を検証によって調べました。
・何社メーカーは存在しているか。
という情報や
・メーカーごとの仕様や
・スペックの差は理解しています。
・金額の差についても理解していので、

どの性能が自分にとってベストであるかを見出します。

その性能は他社で作ることが出来るか?
という問いを調べます。

また、その製造方法や過程を調べます。

当然、企業秘密的な要素もあるのですが、
建築の場合、海外でも作ることが出来るぐらいの性能であれば、過程や方法は調べることが
可能となります。

分析についてはプロフェッショナル的要素が多くありますので
細かい説明はやめますが、製造過程や方法を知ることで、無駄や無理な部分を理解することで
必要ものであるか、否かが判断できます。


私どもが普段行っている行為こそ、この分析です。
分析をすることで、バリューエンジニアリングという
製造過程や生産効率を考えて、いくことが最終的な品質とコストのバランスをとることになります。


一般の購入者には困難なことであると思いますが、専門家ならでは出来る行為があることを知って
おくべきでしょう。


ここで、少しまとめてみましょう


・どのような方法で住宅コストを考えるか。

住宅コストを考える上で、比較というレベルは普段誰でも行っていると思い勝ちですね。
しかし、実際にやると。思わず出来ないことが分かります。

それは色々な見積もりをとっても比較する内容を理解していないこと。が原因です。

建設の見積もり内容は多くは3段階あるのです。
・大分類(建築工事一式)、
・中分類(土工事、木工事など)
・小分類(各工事の項目)


というような構成になっています。



ここで重要なのは建築の専門家ではなく、一般の購入者が比較をする。
ということを想定した場合、小分類などの情報が細かくなるにつれて、その情報を判定できない。というジレンマに入ります。


ゆえに中分類で判断するという方法が一番ベストであると考えます。


また、設定条件として、図面などの要素がすべて同じであるか。ということがあります。

つまり、各会社が提案してくる住宅の設計は統一されている訳ではない場合
全く違う情報を比較することになります。

それは詳細分析になれば全く違う答えになります。
ゆえに概算的概念で精査することを第一番に考えます。

すると、土工事や構造材などを表現してる木工事などは数量が大きく変わらないことがあります。
当然、内装工事などは仕様のレベルによって変動しますが、細かい内容を精査する前の概算で
比較するという行為を持って行うと、情報の精度に関わらず、大きな予算配分を比較できるのです。

この手法は比較する会社が多くなればなるほど有効です。

思考の方法論であっても、細かいところから分析するのではなく、大きな概念、大きな考え方の部分から整理することが思考の整理に繋がることが重要なのです。


第一ステップとしては概算で考える。


その後、各項目の質疑を含めて、なぜ金額が違うかを見極める。
すると・・・金額に差がある場合、と無い場合が見つかります。

差が無い場合はある程度信頼できる金額と考えてよいでしょう。



しかし金額に差が出た場合は要注意です。

・その差についてなぜ出たのか。
・金額の差はいくらか。
・無視できる範囲であるかどうか。
・仕様は大きく違うのか。

など検討項目が発生します。

その検討項目を整理すると、何故という疑問が解けると思います。
当然、疑問が解けない場合があります。


それは業者の見積もりの内容によって大きく金額が変動することもあります。
その変動金額の差を各会社へ質問すれば、回答が帰ってくると思いますので
十分その発言を注意して聞くことをお勧めします。

・数社の見積比較の実際


同じ建築図面を比較する場合と違う建築図面を比較するのでは大きく内容に差が生まれます。
本来であれば、同じ図面で比較するべきです。


つまり、図面情報を先に精査しておくべきでしょう。
メーカーや建設会社によってはその図面では出来ないという場合が在ると思いますが、
その場合は前節で説明したように概算による比較をお勧めします。


また、数社の比較が重要なことを説明します。
最低3社見積もり比較を進めます。


理由は1社では当然、比較できません。ゆえに2社比較から始まります。
しかし、その比較内容が一緒の場合、判断できません。

平均を出せる3社が最低ラインでしょう。

多いほうが情報的には有利になりますが、当然複雑系の情報処理になります。
一般の方が行う最低ラインは3社見積もりがベストであると経験も含めて思います。




・比較・検証・分析の結果、生まれる効果をどう使うか


インセンティブという効果金額をさす言葉ですが、比較・検証・分析によって
生まれた金額は大きくは3つの使い方が考えられます。


ひとつは
ローンや現金を使わずに済むということです。
これは大きなことでローンを組むことは負担です。現金を使わなければ、預金に廻せます。
ゆえにこのような方法によって効果を生み出すべきでしょう。

二つめは
追加工事やスペックアップという仕様グレードを上げることが出来るでしょう。

建築は設計図通りということがなかなか出来ません。
実際の出来るものと図面で表現したものでは大きく食い違うことがあります。


設計時点で検討するのですが、
設計期間中若しくは工事期間中にどうしても直したいことや違うことをしたい。
という要望が発生します。

普通はここは我慢するか、追加工事金額を捻出するところですが、
インセンティブ(効果金額)があれば自由に予算範囲の中で思い通りのことができるでしょう。


建設を自分の思い通りにする方法の有効手段であることは間違いありません。


三つめはFFEという行為です。
(家具:ファニチャー、什器:フィクスチャー、備品:エクイメント)
という住宅を購入すると必ず新規で購入するものを指しています。


家具は言わずとも分かると思いますが。
什器とは、家電などのTVやカーテンなど
備品は電話機、PCやFAX、絵など

沢山の購入品に対する予算を事前に持つことが可能となります。


このような購入品目を買う費用は
100万円から300万円程度掛かることが言われています。
実際の場合、殆ど自らの費用を使うことになるのですが、
インセンティブ(効果金額)があればこそ、このような負担金に捻出ことが出来ます。

考えることで費用が生まれることを知るべきでしょう。

このような得が生まれるのはあなた次第です。
比較・検討・分析の素晴らしさを体感してほしいと思います。




・プロフェッショナルはここを見る


重要なポイントは比較、検証、分析という行為だけで3回は
情報整理を行っているということをまず理解してほしいです。


この考え方はプロフェッショナルであるからこそ、生まれる思想であります。
プロの場合、時間と効果。つまり費用対効果を考えます。

実際の業務場合、見積もり=積算業務であり、数量根拠など統一見解を出せるものです。


ゆえに数量は再度確認することができます。

また、仕様の食い違いなどは単価が公正であるかということを材工分離ということで考えます。


歩掛りという積算手法で材料と労務を複合してひとつの単価にしていることがありますが、
単価は景気変動と供に流動化します。
ゆえに積算資料とう上下期に発行する指標的な資料もあります。


一般書店にも販売していると思いますが、
単価は流動性の高いものであるので、比較という手法を用いて実勢単価を測定する必要があります。


プロフェッショナルとの違いはありますが、項目、数量、単価、金額をチェックすることで
生まれる効果は一般とプロでは差はありますが、必ず生まれることを理解してください。


大手ゼネコンの場合、積算(見積)、調達(購買)、という業務の中で行われることが多いですが、分業されるものではなく、連動されている業務なのです。


住宅の場合、工務店、建設会社が行う業務です。
このブラックボックスを開けることで色々なことが見えてくるでしょう。


自らの住居を作る上で必要なことです。


信頼関係を企業と造る上でも必要な情報と行為であると考えています。
by keikakuin | 2011-09-22 16:48
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