第3章:比較・検証・分析によって生まれる効果とは!!
第一章から第二章までは住宅の買い方論を説いてきました。
これからは具体的に購入者(施主)がどのような考えで住宅づくりを考えていけばよいかを
説明したいと思います。
住宅づくり、もしくは住宅購入をすることは他の購入物との違いがあるのでしょうか。
例えば、高額商品で言えば、車を購入する時はどうなのでしょうか。
まず、
・本体価格、・オプション価格、・値引き率、・メーカー選び
と言うように検討する項目は
4項目程度です。
その他詳細項目としてエンジンのスペック(仕様)やハイオク、軽油などの違いなどあります。
つまり10項目以下の比較・検証で済んでしまいます。
では一部の例としてどのように考えるかをスタディーしてみましょう。
まず、メーカー選びをします。
メーカー=車のデザインという形でかんがえます。
どのような形が自分の好みであるかを創造して抽出します。
メーカーを3社選びました。
最寄りの展示場に行き、実際に試乗して、内装などの具体的なスペックを営業マンから
ヒアリングします。
その後、本体価格、オプションなどの見積もりを作って貰い、メーカー3社を
から金額の差分を比較します。
その結果、自分の出せる料金から、どれが良いか最終決定をする。
このような進め方が一般的な購入手順ではないかと思います。
当然、この車が好き!ということで金額を聞いて、一番安い会社を見つけるなど方法論は
多様にありますが、簡単な方法で住宅との違いを考えてみましょう。
では住宅購入の場合、車購入と比べてどうなのでしょうか。
メーカー選び、と言う部分では車メーカーより
多く存在します。
また、メーカーではない建設会社を含めると・・・・かなりの会社が存在します。
この時点でどの会社と比較するか。と言う点で
情報量が違うのです。
その後、住宅のデザインは各社によっていくつかの種類があります。
ゆえにその種類によっては
何倍、何十倍となります。
注文住宅のようなカスタムは車で言えばオプション価格かもしれませんが、
建材は世の中に数限りなくあります。
よって
無限大に近い数となるでしょう。
つまり、車選びのように検討する内容がいつくかに絞られている場合とは違うこと。
無限大のようにある中から選び出すことは素人である購入者のみで決めることが
非常に難しいことを知るべきでしょう。
ここで、重要なことは自らが必要とするべき情報を集約するのに専門家の知識と経験が
必要であることを認識することでこの問題を解決する手立てになることからは始まります。
但し、全ての専門家が対応できるか。ということ当然、人によっての違い(スキル)があることが
前提で考えます。
つまり、建築士や、建築家のみではなく、住宅の作り方ということを比較してみるのです。
第4章では住宅コストの検証ということでテーマを「コスト」に絞っていますが、
住宅の購入方法のプロセスとして・・・重要なのは。
1、建築士、建築家(設計事務所)+工務店、建設会社
2、工務店、建設会社直接
3、住宅メーカー
大きくはこの3つの買い方があるという説明をしていますが、
その中で最低1社ずつ、コミュニケーション(相談)をしてみるべきです。
すると。色々な会社があり、色々な考えがあるということを気づくと思います。
上記2の場合、
建設会社の区分けとして上場企業から地元建設会社までありますが
企業を判定する上で、必要な情報があります。
また、
企業の大きさによって、経費比率が違うので当然コストにも反映します。
ゆえに賢い買い方としてどのような買い物が良いかを慎重に選びましょう。
大企業のように資本金が大きくない企業でも
保証協会などの保険に加入することでカバーできることもあります。
そのような安くて良い物を購入したいという気持ちが購入者の思いによって購入
する条件が変わることで可能になるのです。
比較する対象はどのような買い方があるか。
から始まるのです。
企業比較は資本金や決算状況という企業体力的なものがありますが、
提案力ということを比較することがまず基本となるでしょう。
提案力とはプレゼンテーションと呼ばれるものです。
基本設計、仕様書など自らの設計能力を示すものです。
しかし、その場合は土
地が決まっている必要があることを忘れてはなりません。
土地が決まっていない場合はあくまでイメージとしての外装や内装となるので
まず、土地を決める必要があります。
土地については最終章の第6章で説明します。
土地が決まっている前提で各企業からプレゼンテーションを提出してもらい、
その仕様についての説明と見積を揃えて頂くことから、比較という行為がはじまります。
比較はまず、提案力の良い部分、悪い部分、デザインのセンス、説明能力、などを比較します。
その上で、整理された後に自らの設計に対する要望をまとめましょう。
各提案書(プレゼンテーション)によって設計概念が違うと思います。
ゆえに設計に対する要望なども各提案書によって違うので、その企業ごとに要望を
まとめることが必要です。
図で解説(別途記載)
比較では
リスト化して結果として
○×△で表記しておくとわかりやすいでしょう。
次のステップは検証です。
比較で3社まとめたものを更に情報の収束をかけます。
例えば、技術情報的なもので、「機械空調」というテーマとします。
機械空調の製造メーカーは日本で何社あるか。ということで調べると
数社検索できると思います。
その中で何が違うのか。
ということを調べることが重要です。
自らが調べることで建設会社の知識を精査できる能力がつくことが重要です。
そこまで
、「出来ない・・・」という方もいることでしょう。
その場合の対応は専門家を信じるということになりますが、
このあたりで買い物を理解しないで購入後後から問題になるという
事件が多く建設にはあるのです。
そのあたりの後悔がないように自らも調べるという行為をお勧めします。
当然、限界があることなので、一つのメーカーを調べたら、その仕様書を他のメーカーに違う
ポイントを教えて欲しい、御社の売り(特化した部分)を説明して欲しいと頼むことが重要です。
あくまで、購入者自分自身で行うことが重要なポイントとなることを忘れてはなりません。
このようにして、自分が必要とする性能や機能を自らが検証することで最終的に購入する
建設会社などとの差別化が見出せます。
結果、どのような購入方法があるか。
という調達購買という仕組みに発展することから、検証と言うプロセスは専門家にとっても
重要なものであると考えます。
当然、その前に自分が購入したい仕様や情報はまとめる必要があります。
それは基本設計という情報収集時点で整理することを薦めます。
比較で企業、検証で企業の良い点、悪い点を整理できていると思います。
その整理したものを分析で最終的な建設プロセスを決めることを示します。
分析となると、難しい言葉なので、検証の後に何かする必要があるのかな?と
思われる方も多くいると思います。
分析はコストを生みだす為の手法であります。
比較、検証という行為で自らの購入物を整理した後にどのような方法で購入すれば良いかを
判定する行為が
「分析」となります。
では具体的に説明しましょう。
分析については第3章の2として次に整理してみます。